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ヌードデッサンのチョット危ないお話 [面白い話]

 

「先生、僕キレイな女性の裸体を注視しながら描いているのに、
何も“変“な気持ちにならないんですが・・・何故なんでしょうか?」

ヌードデッサンが終了した後
初めて体験した若い男性の生徒さんが私に言う。

人は一度に二つのことに集中出来ない。

ヌードデッサン時、人の心の動きには二つあるようである。
(この話、女性の生徒さんには当てはまらないとする)

★ 一つは、健全な若い男性だったら当然のことなのだが
本能の動きである。
目の前に女性の裸体があるのだから、そう言った感情も当然のこと。

★ もう一つは絵を描かなければならないと言うこの教室本来の「目的」意識。

不思議な事に「描く」と言うことに集中を持っていくと
いわゆるスケッチブックに手を動かし描き続けていると
もう一つの心の動きは完全に止まっている。

しかし手を休めると、「もう一つの心の動き」は頭を持ち上げてくる。

だから手を長い間休めている生徒がいると
「○○さん、何か問題がありますか? 時間はないですよ。
さっ、手を動かして・・・! 」と促す。

私の役目は、生徒の皆さんが、描く事の集中を切らさないようにする事。

またモデルさんも、ポーズ開始直前0,2秒?にならないと
ガウンを脱がない。

また滅多に無いが、
私の気が付かないところで筆を休めている「変」な生徒がいると
私に視線を送って知らせてくる場合もある。

そしてポーズが終了すると
そんなに急がなくても・・・と言うくらい
素早く、ガウンをはおり、更衣室に消える。

これは、私がヌードデッサンを習い始めた中学2年生当時から変わらない。

アート感覚のみが支配する空間を、
別の目的感覚に侵略されないようにする暗黙のシステムなのだろうと思う。

描き終わった後も裸体のままでいると
「もう一つの心の動き」が出てくる事を彼女たちは知っているのである。

「いやぁ先生、そんな感覚には全くならないですよね。
不思議な体験をしました。」

あなた、一体何の目的で来たの?

しかし、
「変」な目的意識を持参して来た生徒さんが、時間の経過と共に
「アート」の不思議な力に魅了されていく過程を見ているのは快感である。
そして、心を入れ替えたそんな生徒さんは長続きする。

ちなみに、モデル派遣会社が彼女たちを送り込む先は
大半、いやすべてと言っても良いのだが
美術学校の教室、プロの集団が行っている絵画教室に限られる。

私のような私的教室に大事なモデルを送り込んでくると言う事は
言いたくはないが、私に「信用」があるという事である。?


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